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Lettre de Paris

「パリからの手紙」では、さまざまな角度からパリ「衣・食・住」情報を毎月5日に、
ラボラトワールからスタッフやクリストフ・フェルデール氏との開発秘話などの情報は毎月20日に、
あわせて月2回お届けする予定です。

パリのベスト「パリ・ブレスト」!

フィガロスコープ美食審査会の舞台裏にせまる

1月某日、午後。
ラボのキッチンで、シェフフェルデールの携帯からいつもの着メロが響きました。

-やあ、クリストフ。来週末、ラボで例の会を開催したいんだが。都合はどうかな。
-問題ない。やりましょう。で、テーマは?
-パリ・ブレストさ。

電話の主は、覆面レストラン批評家として活躍中のS氏。新聞ル・フィガロ LE FIGAROの水曜版にはさみ込まれる情報誌フィガロスコープFigaroscopeの人気企画、「レ・パルマレス・グルマン(美食審査会) Les palmarès gourmands」のオーガナイズ役です。実はシェフフェルデールはそのフランス伝統菓子部門で審査委員長を務めており、不定期ですが3ヶ月に1度くらい、このように審査試食会が弊ラボで行われるのです。今回のテーマは「パリ・ブレスト」、現在パリの人気パティスリーがこぞって扱う注目の伝統菓子です。約1世紀前にサイクリング競技へのオマージュから生まれ、自転車の車輪に見立てて焼いたリング型のシュー生地にプラリネクリームをはさんだシンプルなケーキです。

それから10日後の午後3時。
まずS氏がラボに姿を見せ、ブラインドテイスティングの準備を始めます。30分もすると、リストアップされたパティスリーのパリ・ブレストを匿名で購入した、フィガロスコープ誌のスタッフが続々と集まってきます。そこにシェフフェルデールも登場、審査試食会が始まります。S氏が進行を取り仕切り、シェフフェルデールがパリ・ブレストを切り分けて試食を勧め、同時に1店舗ずつ採点とコメントをしていきます。私たちラボのスタッフは採点しませんが、誌面に掲載される写真のフレームに入りこまないよう気を付けつつ、そっと試食に参加させてもらいます。
今回の審査は(1)見た目がおいしそうか(2)シュー生地(3)クリーム(4)コスト・パフォーマンスの4つの基準から行われ、それぞれ5点、合計20点満点で採点されて順位が決まります。ノミネートされたのは合計12軒のパティスリー・ブーランジュリー。どれもそれぞれ個性のあるパリ・ブレストでした。批判精神旺盛で議論好きのフランス人たち、審査中は侃侃諤諤、いろいろな意見が飛び交います。シェフフェルデールは審査講評でパリ・ブレストについて、「つくることはそれほど難しいお菓子ではないけれど、クラシックの本質を理解し、どう現代の味覚として再構築するのかが難しいお菓子」だと述べていました。

1月27日水曜日、「レ・パルマレス・グルマン」記事の掲載日。
朝イチでラボ近くのキオスクへ新聞ル・フィガロを買いに行きます。はさみ込まれたフィガロスコープでは、4ページにわたってこのパリ・ブレストの美食審査会の特集記事が掲載されていました。ちなみに1位はパリ7区にある開店して間もない「ラ・パティスリー・デ・レーヴ La pâtisserie des rêves」、看板商品はこのパリ・ブレストで、2位以下を大きく引き離して堂々の優勝。そしてこの高得点の理由は、レシピは原典に忠実に、しかし味わいは現代的に、きちんと再構築されていることに対する評価でした。ル・フィガロのWEB上でもこの審査結果が公開されています。ご興味のある方はぜひご覧になってください。

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